連作障害 of green-projects

Aベランダで袋栽培を楽しんでいる方から、こんなお話を伺いました。「去年はダイコン、今年は同じ土でカブを育てたら、病気が出てしまった。」とのことでした。実は、毎年同じ場所で同じ野菜を作り続けると、病害虫の発生が多くなったり生育も悪くなります。これを連作障害といいます。また、異なる野菜でも同じ科の野菜を連続して栽培すると連作障害が起きやすくなります。
連作障害は、様々な原因があるといわれていますが、その中でも、主な原因である微生物についてお話しします

連作障害が起こるしくみ

ある作物をつくるとその根の分泌物を好む特定の微生物が根の周りに増えていきます。
これらの微生物は残根などで生き残り、つぎに同じ作物が植えられると、いっそう力を得て繁殖するようになります。こうして連作するたびに特定の微生物だけが根の周りを占拠するようになり、微生物相が単純になっていきます。
こうした微生物の中には、根の分泌物をエサにするだけでは満足せず、根の内部に入り込んで、細胞を殺してエサにするものもいます。これが病原菌です。
病原菌が大量に発生すると、野菜の活力が失われ、病気の症状が出てくるのです。


連作障害をふせぐには・・・

●輪作による対処
同じ場所に毎年異なる野菜を栽培していき、2~5年後に、ふたたびもとの野菜にもどす作り方です。
3年輪作の例:連作.jpg連作障害を防ぐ
 ・ナス→カブ→ホウレンソウ
 ・ダイコン→ホウレンソウ→キュウリ
 ・キュウリ→ネギ→インゲンマメなど
※注 意:異なる野菜でも同じ科の野菜を連続して栽培すると連作障害が起きやすくなります。(例 アブラナ科:キャベツ→ダイコン→カブ)

連作障害をふせぐには・・・(2)

毎年同じ場所で同じ野菜を作り続けると、病虫害の発生が多くなります。これを連作障害といいます。その対処法として、先月号では輪作の説明をしましたが、今月は混作を紹介します。

☆混作による対処
 混作とは、となりあわせの畝(または同じ場所)に複数の種類の野菜を同時に植えて、共生させる栽培法です。これには、それぞれの野菜の特徴をよく理解した上で、共生させる組み合わせを考えることが大切です。
についてお話しします
組み合わせの例
・直射日光を好むものと日陰を好むもの絵・直射・日陰.jpg
   シシトウ+コマツナ、ピーマン+ミツバ など
・根張りが深いものと浅いもの
   ニンジン+レタス、ダイコン+キャベツ など
・草丈の高い野菜を支柱がわりにして、つるものを
   巻きつける トウモロコシ+サヤインゲン など

これによって、多くの微生物が繁殖するチャンスができ、連作障害を防ぐことができるのです。また、狭い場所でも様々な野菜を楽しめるというメリットもあります。ぜひ、試してみてください。              (関根雅史)

土の管理による対処

連作障害を防ぐだけでなく、おいしくて健康的な野菜を作るには、土が健康でなければなりません。そのために大切なのが堆肥です。堆肥の中には植物の生育にとって有用な微生物が豊富に含まれています。プランターや袋栽培では、黒土に堆肥を1:1の割合で混ぜたものを使い、この土を再利用するときは、日光に充分当てて、紫外線の力で殺菌します。また害虫も日の光を嫌って逃げ出してしまいます。こうした処理をしたものに再び堆肥を混ぜて使えば、ほとんど連作障害は出ません。ただし、畑ではこうした管理が難しいので、堆肥に頼るほか輪作や混作を同時に行っていくことが必要になります。スコップ.jpg

植物を育てるということは、「土をつくること」といっても過言ではありません。
化学肥料や農薬に頼るのではなく、自然の仕組み・サイクルにあった方法で「農的生活」を試してみてはいかがですか?!
                  (関根雅史)

足立区都市農業公園自然環境館ニュースレターより転載しています。